山田邦雄代表取締役 会長 兼 CEO ロート製薬株式会社の多角化戦略

会社

ロート製薬の山田会長

ロート製薬と聞くと、Smap×Smapで流れていたCMを思い浮かべる方も多いかと思います。目薬で有名な同社ですが、山田邦雄会長のもとで化粧品分野で大きく飛躍し、今後更に多角化を続ける戦略を持っています。現在売上高1836億円で、 直近3年間での成長率は119%成長著しい会社です。
山田会長は1956年1月23日生まれで、ロート製薬創業者の山田安民氏は曽祖父にあたります。東京大学理学部卒業後、80年に同社へ入社します。創業家出身のオーナー経営者が数代後に新規事業に挑み、収益を拡大するという大変珍しい形で業績を伸ばしました。山田会長は4代目にして過去最高の収益を上げています。

既定の事業に捕らわれない自由な発想と行動力

山田会長は当時目薬中心だったロート製薬を店頭医薬品や化粧品事業に幅を広げて事業拡大してきました。近年は海外から優秀な研究者も集めて再生医療事業を始めており、その他にも石垣島で農業やえやまファームやハンサムガーデンなど既存の枠や考えに捕らわれない幅広い事業展開を推し進めています。
山田会長はロート製薬の使命を考えたときに、「薬屋だからお客様の困った場面に薬で応えるというだけではなく、体の基礎となる食事、その食を生み出す農業が、ヒトが持って生まれた美と健康を引き出し、育み、お客様の未来をさらに彩ることができる。元来、薬も、野山に自生している草から生み出されたものなので、自然と向き合う事業への進出は、ロートの原点回帰である。」との考えから、2016年に農業及び食事業への参入を果たしました。
大阪には直営のレストランもあり、健康に気を遣ったバランスの良い食事がとれると評判です。

今後の成長に向けて

あの目薬のロート製薬が農業に進出していることに驚いた方も多いと思います。奇抜な一見関連のない業種へ進出しながらも、健康を守るという経営コンセプトの軸はしっかり持てている山田会長のもとで、会社の収益は飛躍的に高められています。長期的目線で他分野にも進出しているロート製薬は今後に大変期待が持てます。
現在山田会長は医療の在り方を根底から変える可能性を持つ、再生医療分野への投資に積極的で、数年後のロート製薬のイメージはまた変わっているのかもしれませんね。

コメント