橋本舜CEO 完全栄養パスタの開発したベースフード株式会社

会社

経営者になることを想定しながら、DeNAへ入社

ベースフード株式会社社長の橋本舜氏は父が測地設計事務所を経営している関係で、子供のころから父の仲間の中小企業経営者たちと触れ合う機会が多く、経営者は身近な存在でした。
大学は東京大学経済学部に進みますが、アップルのスティーブ・ジョブズ氏がカリグラフィー(文字を美しく見せるための手法)の授業を受けていたことが、アップル・コンピューターに美しいフォントを組み込むきっかけになったことを知り、
今までにないものを生み出し受けて入れてもらうには幅広い知識が必要だと思い、教養学部に転部します。
2012年に東京大学教養学部卒業後、会社を起こすにしてもまずは大きな企業に入って勉強しろと言うの父の考えに従い、新卒で株式会社DeNAに入社します。
DeNAではソーシャルゲームのプロデューサーや、新規事業担当として自動運転タクシー事業立ち上げなどに関わります。

震災を経て社会貢献の出来る仕事がしたいと思うように

震災を経て、社会的貢献度の高い仕事をしたいと思っていた橋本氏は、自動運転事業では過疎地を回るバスなどに関わっていました。
高齢化がさらに進み社会保障費がより莫大となれば、いずれ立ち行かなくなることが予測されます。健康寿命を延ばし、社会保障費を削減することは必須課題だと思い、病気を予防し、健康を維持する手助けとなる事業をしたいと思うようになります。
特に当時IT起業に勤めていた橋本氏は周囲の人含めて忙しすぎて時間がなく、食事がおろそかになりがちでした。栄養を補う健康食品やサプリメントは多々ありますが、これらはもともと健康に詳しい人がさらに健康になるために利用している類のものでした。
いつも食べている主食の栄養バランスを良くすれば、健康に詳しくない人でも健康になれるのではとアイディアを思いつきます。

ベースパスタの開発

栄養士の資格を持つ友人に1日に必要な栄養素とその算出方法を聞き、
DeNAの起業家仲間には低いリスクで融資を受ける方法を教えてもらうなど、社外のその道の詳しい人にアドバイスを貰いながら、食品という新しい分野での商品開発に奮闘します。
要な栄養価を満たす組み合わせをシュミレーションし、近所のスーパーで購入した食材とパスタマシーンで試作を繰り返し、100回以上試作を重ねてベースパスタを作り上げていきました。
わずか2分の調理で日本人が1食に必要な栄養素を全て摂取できる『ベースパスタ』は、
「日経トレンディ2018年ヒット予測ランキング」9位にランクインした“即席パーフェクト・ヌードル”を代表する食品としても注目を浴び、2018年2月時点で累積販売数6万食を突破するなど大ヒットします。
2018年4月には従来の即席カップ麺のイメージを覆す、完全栄養即席カップパスタ『BASE PASTA quick』を開発し、直販だけでなくナチュラルローソンでの販売も開始するなど、橋本社長の生み出す完全栄養食は注目です。

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