柳井正代表取締役会長兼社長 カジュアル衣料で飛躍した株式会社ファーストリテイリング

ぶらぶらしていた学生時代

ユニクロ創業者柳井正社長は山口県宇部市中央町生まれ、山口県立宇部高等学校出身です。
高校時代は数学を苦手とするものの、入試科目に数学がない大学の中で最難関の早稲田大学政治経済学部に進学します。
大学時代は意外にも映画やパチンコ、麻雀でぶらぶらしていた4年間だったそうで、就職活動で受けた商社も全て落とされてしまいます。
実家の父の勧めでジャスコに入社するも、成長している自分の将来の姿が思い浮かべず退社し、半年ほど東京で友人宅で暮らした後に実家の山口県宇部市に戻ります。
山口県に戻ってからは実家の紳士服専門店小郡商事を手伝い始めるが、仕事の効率の悪さ、不真面目さを従業員に指摘し続けた結果、皆辞めてしまいます。
店員がいなくなってしまったことで、仕入れ、販売、経理、人事を全部自分でしなければならない状況となり、結果的に非常に良い商売の勉強になったと後に振り返っています。

カジュアル衣料に切り替え全国展開

当時小郡商事は紳士服などの男性向け衣料が中心であったが、12年経営に携わる間、特に中国地方では洋服の青山やアオキなどの大型紳士服店の勢力が拡大していたため、
安価で、日常的なカジュアル衣料の販売店を着想し全国展開を目指します。
1984年に小郡商事社長に就任すると、ユニーク・クロージング・ウエアハウス、略称ユニクロ第一号店を広島に開店します。
ユニクロは、安くてもセンスのよいカジュアルブランドとして、格安のダウンやフリース、ヒートテックのような機能商品など、独自の高価値商品を次々と開発し、
1991年社名をファーストリテイリングに変更すると、1994年には広島証券取引所、1997年東証2部、そして1999年2月には東証1部に上場を果たすなど、順調に業績を拡大していきます。

2年連続で日本一の富豪、資産はなんと2兆円以上

フォーブスの2020年版「日本長者番付」で保有資産額223億ドルで2年連続で日本一の富豪の座を保持した柳井社長。
コロナウィルス影響により各国店舗閉鎖を強いられるなど、苦しい状況が続いていますが、どう困難を脱却していくのか、柳井社長の打つ手に注目されます。
ちなみに柳井社長は同族経営を否定しており、ご子息は二人いてそれぞれ役員に就任しているものの、経営を任せる気はないと断言しています。

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