山名昌衛代表執行役社長兼CEO コニカミノルタ株式会社のTransformation

会社

コニカミノルタって何の会社?

コニカミノルタと聞いてカメラ会社だと思っている人はまだまだ多いと思います。それもそのはずで、フィルムカメラ時代にフィルムやカメラの販売で著名だったコニカとミノルタが2003年に合併してできた会社だからです。
デジタルカメラの出現により、フィルムカメラ産業は衰退していくことが見えてました。コニカとミノルタは合併してその3年後の2006年にはカメラ事業をソニーに売却することでなんと撤退します。主力事業から撤退し、始めたのが複写機事業でした。

山名社長はどんな方なのかは?

現在のコニカミノルタ株式会社の社長は山名昌衛さんです。1954年兵庫県生まれで77年早稲田大学商学部卒業後に当時のミノルタカメラ入社されました。2014年4月に社長に就任されています。
カメラ事業撤退後は複写機事業を柱として収益を拡大していきましたが、山名社長が就任されたころから市場に異変がおきます。ペーパーレス化が一気に進み始めたのです。ペーパーレスつまり電子機器を使って紙を印刷しない働き方が定着すると、会社の複写機は不要になります。カメラ撤退して始めた新しい主力事業でもまた苦しい展開になってしまったのです。

山名社長が掲げるトランスフォーメーション 

山名社長はコニカミノルタを複写機事業に頼らない新たな事業業種への転換を図ろうと様々な施策を打ちました。
その中で最も注目されてたのが、イノベーションを起こし新しい価値をお客様に提供するための組織「Business Innovation Center(BIC)」の立ち上げでした。世界5拠点に設立し、本社主導ではなく各地域から新しい事業を創出していく仕組みを作っていきました。

今後の成長戦略

山名社長は複写機事業からの脱却を目指してきたにも関わらず、現在も売上高比率は複写機+印刷機事業が8割を占めます。BICを通じた新規事業がなかなか成果を出せずに時間が経過してしまい、2020年3月期は14年ぶりの最終赤字に転落しました。コロナ影響で今後もオフィス需要が大きい事業事業の市場環境は厳しい状況が続きます。
これまでも主力事業を変えながら成長してきたコニカミノルタの真価が問われる時です。

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